中の人も認める大天使! “繋げる”ヒロイン・中野四葉の本質に迫りたい!!

 

 『五等分の花嫁』第10巻収録話・『シスターズウォー』編、もとい修学旅行編も残すところあと1話。

 盗撮魔(あれ、そう言えば君どこいった?)の一件や、姉妹のすれ違いなど、決して穏やかとは言えない展開が続きましたが、無事収束してくれそうで、まずは安心しています。

 …まあ、ラスト1話でとんでもない爆弾が投下される可能性は非常に高いのですが。

 

 と、そんなことはさて置き。

 ここで、“恋愛”という面において改めて状況を整理してみると、現状は、一花、二乃、三玖の好意が、風太郎に対して完全に伝わっている状態です。

 一花に関する懸念はまだまだ尽きませんが、きっと本人の頑張りや、姉妹の助けもあって関係性は無事回復し、またあの慌ただしい日々が始まることでしょう。

 以前よりも素直に、そしてより積極的にアプローチを仕掛けていく彼女たちの姿が見られるかもしれないという期待に、今から胸が高鳴ります。

 

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(今回のためだけに作ったコラ)

 

 しかし、そうは言ってもやはり、本作品のタイトルは『“五”等分の花嫁』。

 残り“二人”のヒロインの好意が明かされていない以上、まだまだこんなところで満足している場合ではありません。

 そういった観点から、今回の記事では、不肖この私、サッチソが愛してやまないヒロイン、中野四葉ちゃんについて語っていきたいと思います。

 

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 ①中野四葉というキャラクター

 

 四葉ちゃんのキャラクターとしての描かれ方は、物語当初からほとんど変わっていないように思えます。

 元気で、アホの子で、子供っぽくて、いつだって誰かのために一生懸命で、天使で……あと天使で。(大事なことなので二度言いました)

 

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 勤労感謝デートや、普段の風太郎との関わり合いを見ていても、姉妹の中で彼と一番『仲良し』なのは、間違いなく四葉ちゃんでしょう。

 噂になってしまうのにも納得ですね笑

 

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 彼女の天使さ加減は弁舌に尽くしがたく、読んでいて少し気が重くなってしまうような展開の時も、中野四葉というキャラクターの存在が、読者を和ませてくれる、なんてことも少なくありません。

 この記事を読んでいる貴方も、彼女の存在に心を救われた経験があるのではないのでしょうか。

 

(例)

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 さて、そんな天使すぎる四葉ちゃんですが、今し方語ったのも、あくまで彼女の持つキャラクター性のいち側面でしかありません。

 読者たちの間でもたびたび話題に上がっているように、彼女は一つの“問題”を抱えてしまっています。

 それは、

 

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 “異常”とさえ見て取れてしまうような、自己犠牲(自己肯定感の低さ)。

 その胸中には、彼女自身が口にしているように、『自分の不幸に皆を巻き込んだ』という、姉妹たちへの贖罪の気持ちが深く根付いているのでしょう。

 風太郎の「度が過ぎている」という言葉を受けての反応を見ても、彼女自身、その自覚はあるのかもしれません。

 それにもかかわらず、頑なに“自分以外”の幸せを追い求めるその姿は、見ていてとても辛いものがあります。

 

 そして、何よりも気がかりなのが、

 

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 【本編72話:学級長の噂】終盤にて、我々読者も初めて対面することとなった、この表情。

 彼女が、ただ物語の表面をなぞっていくだけでは到底分かりえない『何か』を抱えているのは明白です。

 “問題”の件も含め、ただの天使かと思っていれば全くそんなことはなかったわけです。

 まったく、困った子ですね。(だがそれで良い。むしろ、それが良い)

 

 他の姉妹たちが様々に変わっていく中で、たった一人変わらず…あるいは、“変われず”にいる四葉ちゃんですが、その一方で、先述した『謎』や、伏線と呼ぶに足るものも多く存在しているなど、キャラクター性という点においては、他の姉妹たちと比べてもやはり一線を画していると言えるでしょう。

 そんな彼女が、今後の展開に一体どう関わってくるのか…非常に楽しみなところです。

 

 

 ②中野四葉が担う役割

 

 四葉ちゃんのキャラクター性について確認してみたところで、作中における彼女の行動を振り返ってみると、あることに気が付きます。

 いくつか、例を挙げてみましょう。

 

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 勘の良い方はすぐに気付いたかと思われますが、彼女の行動・言動などは、実はかなりの確率で各場面同士を“繋げる”という役割を帯びています。

 上に挙げた例で言うと、

 

 三玖にゲームを貸す→三玖が戦国武将好き、という現状、及び風太郎と三玖の交友に“繋がる”。

 風太郎の調べ物を手伝う→これにより知り得た知識が風太郎と三玖の間に信頼関係を築く最大のきっかけとなり、彼女の風太郎に対する好意に“繋がる”。

 花火大会にて風太郎たちのもとに現れる→彼が一花を追うことができ、オーディション直前のやり取りや、彼女のあの演技、風太郎への信頼・好意に“繋がる”。

 本来必要のないはずだった花火を買う→『今日はお休み』編ラストシーンへ“繋がる”。

 

 と言ったところでしょうか。

 この他にも、

 

 ・『結びの伝説』について教える。

 ・肝試しの脅かし役を手伝う(→これにより、風太郎は二乃たちをすぐに追いかけることができ、のちのキンタロー関係の話に繋がる)

 ・一花と風太郎を倉庫に閉じ込める。

 ・休もうとしている風太郎をスキーに連れ出す(→三玖、五月シーン、『結びの伝説』編ラストへ繋がる)

 ・『七つのさよなら』編、陸上部を手伝う(断れずにいたことにより、試験期間中における懸念の一つとなっていたが、それが結果として、“変わった”二乃の初披露となるあの場面へ繋がった)

 ・『最後の試験』編、観覧車で風太郎のマンツーマン指導を受ける(→風太郎が姉妹間で教え合うという方法を思いつくきっかけとなり、そしてそれが、五月の夢を定める一因になる)

 ・『スクランブルエッグ』編、一花の背中を押す。(『シスターズウォー』編の一連の出来事の遠因になる)

 

 …とまあ、このように、いざ数え上げていくと、なかなか多いことが分かりますね。

 細かいところまで挙げていくと、きっとまだまだ数は増えていく筈です。

 「偶然ではないのか?」と思っている方も勿論いらっしゃると思いますが、そんな方にこそ、注目していただきたいポイントがあります。

 

 それは、中野四葉という存在が無くては、この『五等分の花嫁』という物語が始まることはなかった、という点です。

 

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 彼女にとっては、不幸の象徴であり、罪の意識に苛まれる出来事に他ないのでしょうが、彼女が追試に合格できなかったからこそ、五人は転校をしてきて、風太郎と出会うことになったわけです。

 加えて、

 

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 四葉ちゃんが風太郎に協力的でなければ、姉妹との交流はかなり難しくなっていたことでしょう。

 この二点から、中野四葉という存在が、物語そのものを運命付けてくれていたことが分かります。

 少しメタ的な話になってしまいますが、それには、作り手からの明らかな意図が感じられます。

 彼女に与えられた作中における役割とは、『歯車』のようなものでしょうか?

 

 そう考えてみると、四葉ちゃんは、“繋げる”ヒロインと呼ぶべき存在なのかもしれませんね。

 

 

 ③中野四葉の可能性

 

 さて、冒頭でも挙げたように、本作品のタイトルは『“五”等分の花嫁』。

 いずれ四葉ちゃんも風太郎に恋をするor好意が明らかになるのは間違いないと思いますが、そうした時、彼女がどうやって恋愛に関わってくるのか、という点は非常に気になるポイントです。

 そこで、②で挙げたように、彼女が『“繋げる”ヒロイン』であるということを考えてみると、ふと、あることが頭を過ぎります。

 

 私は先ほど、『五等分の花嫁』という物語は、四葉ちゃん無しには始まらなかったと記しましたが、あれは正確とは言えませんね。

 無論、これから記す内容が当たっていたなら話は別なのですが……その理由は、本作には、“真”の『始まりの女の子』がいるからです。

 

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 そう、『写真の子』です。

 知っての通り、彼女は風太郎を生き方を変えた人物です。

 彼女と出会い、そして救われたからこそ、風太郎は『誰かに必要とされる人になる』ために勉学に励んで、結果として五つ子ちゃんたちの家庭教師に就任でき、この『五等分の花嫁』という物語は始まったわけですよね。

 もはや言うまでもありませんが、『写真の子』は、この物語の全てを“繋げ”てくれた存在なのです。

 なればこそ、彼女に与えられた役割もまた、『歯車』なのでしょう。

 

 そして、そんな『写真の子』と同質とも言える役割を備えたヒロインが一人いますね。

 

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 我らが大天使、四葉ちゃんです!(画像は、以前に僕がつくったコラから抜粋)

 

 やはりメタ的な話になってしまいますが、同じ役割を備えている以上、彼女が『写真の子』であってもなんら不思議ではありませんし、むしろ可能性は非常に高いと思われます。

 ①でも語ったような『謎』も、その事実に関わっているとすれば、腑に落ちる点はいくつかありますし……考えれば考えるほど、四葉ちゃんが『写真の子』だと思えてきます。笑

 

 いずれにしても、『写真の子』であるという事実は、ヒロインたちにとって大きなアドバンテージになるのは間違いありません。

 そんな中でも、“繋げる”ヒロイン・四葉ちゃんは、果たして『過去』と『現在』を繋げた『写真の子』なのか…。

 また、彼女は『現在』と『未来』を繋げ、『花嫁』となることができるのか…。

 などと、彼女が持っている可能性には、いつだって期待が高まる一方です。

 

 

 ◎まとめ

 

 さて、今回は四葉ちゃんについて長々と語ってきました。

 可愛くて、天使で……だけど、読み手を心配させてしまうような『何か』を抱えた四葉ちゃん。

 未だに心情が描かれていない点など、作品全体を通して見ても、彼女のヒロインとしての在り方は、読んでいてとても面白いものがあります。

 他の姉妹たちと比べると、やや少なめな印象を受けるメイン回も、その分、色々な意味で破壊力に長けたお話ばかりです。

 

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 本格的に四葉ちゃんのターンになった時、一体我々がどこまでドキドキさせられるのか…想像もつきません!

 風太郎にデレまくる四葉ちゃんを拝める日が来るように、一刻も早く現状の問題を全て乗り越えて欲しいものです。

 差し当たっては、恐らくは来週に投下されるであろう爆弾の内容でしょうか。

 個人的な感情で申し訳ありませんが、私はそれが、四葉ちゃんに関わるものであれば良いなと思っております。

 きっと平坦な道のりではないのでしょうが、風太郎と、そして四葉ちゃん自身にも、精一杯頑張っていただけるよう、当ブログは、四葉ちゃんたちを全力で応援させていただきます!!