【五等分の花嫁87話感想】遂に語られる過去! それは、“今”に“繋げる”ための物語。

 

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 五等分の花嫁第10巻、ようやく表紙の発表がありましたね。

 そして第10巻の表紙を飾るのは、我らが大天使・四葉ちゃん!(あれ、これ毎回言ってね?)

 普段では見慣れない表情も可愛らしいですし、ドレス姿、花冠も、とてもよく似合っています。

 これは、いよいよ天使から女神への格上げですかねー笑笑

 

 なんてことを考えながら、迎えた更新話ですが……

 なんと、前回までの修学旅行編に引き続き、今回も長編となる、過去編へ突入するようではないですか!!

 

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 前回の引きからなんとなくそんな気はしていましたが、いざ始まるとなると、胸の高鳴りが止まりません。

 これから紡がれるのは、長い間隠されてきた過去、そして、『写真の子』・四葉ちゃんの胸中に触れる、『始まりの物語』。

 この興奮が冷めないうちに、まずは本編の方を振り返っていきましょう。

 

 

 ①瓜五つの姉妹

 

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 さて、作中序盤では、五つ子ちゃんたちがヘボ監督(笑)の頼みで、サッカーをする場面が描かれました。

 五つ子ならではのコンビネーション、そして、当時から芽生えつつあった四葉ちゃんの運動神経の後押しもあって、試合は勝利。

 

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 試合後、ヘボ監督からとある言葉が放たれましたね。

 

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 『お手本』

 

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 五年前…風太郎に放った、“決意”の言葉。

 この決意に至るまでにどんなエピソードがあったのかと考えておりましたが、ヘボ監督の言葉が、少なからず影響を与えていたのですね。

 もちろん、最大のきっかけは他(風太郎とのやり取りなど)にもあるのだと思いますが、その言葉を告げた時の彼女の頭にヘボ監督の姿があったのかと思うと、思わず頬が緩んでしまいます笑

 

 

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 さて、そんな『お手本』という言葉を受けて、どこか嬉しそうにしていた四葉ちゃんですが、母・零奈さんへのプレゼントを買うためのお金が入ったお財布を失くしてしまいます。

 必死に探してもそれは見つからなくて…

 それでも、

 

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「誰かの失敗も五等分だからね」

 

 零奈さんの教えが根付いているというのももちろんあると思いますが、みんなそれぞれ姉妹を大切に思っているからこそ、その言葉は自然に出てきたのですよね。

 今に始まったことではありませんが、ヘボ監督も言っているように、やはりとても美しい姉妹愛です。

 そして、

 

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 やっぱり、彼女たちは五つ子なのですよ。

 何処にいても、いつになっても……どんなに性格がバラバラになったとしても。

 これまで作中で幾度となく使われてきたそのセリフですが、『シスターズ・ウォー』編を経て、我々読者にとって、その重みは増したように思います。

 

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 喜びも、悲しみも、怒りも、慈しみも…どんなことだって五等分して、乗り越える。

 あの花火大会の日に改めてそれを誓い、そして、今は風太郎だっています。

 たとえ五人で乗り越えられないことがあったとしても、六人でならきっと乗り越えられる筈です。

 

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 それなのに、現在も一人で抱え込んでいる四葉ちゃんの在り方には、見ていて悲しいものがあります。

 

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 彼女を縛る“枷”から解き放つのには一体何が必要なのか……この過去編を終えた先に待ち受けている展開に、今から要注目ですね。

 

 

 ②母・零奈

 

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 今週話は、作中初となる零奈さんの本格登場回でもありました。

 体調を崩して入院までしてしまうほど懸命に働き、そして、自らの子供たちの健康を何よりもの幸せとする零奈さん。

 母親として、人として…本当に強く、美しい女性だなと、心の底から思いました。

 そしてまた、

 

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 実の娘たる五つ子ちゃんたちも初めて見るというこの表情にも注目です。

 ファンとはもちろん、マルオのことなのでしょうが……やはり親子ですね。

 その照れた表情からは、五つ子ちゃんたちの面影が感じられます。

 もしも彼女が生きていたら、一体どんな現在があったのか…なんて、考えずにはいられません。

 

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(母と離れたくない五月ちゃん)

 

 さらに、零奈さんと言えば、その言葉遣いは現在の五月ちゃんとそっくりでしたね。

 『七つのさよなら』編でも二乃が言っていましたが、やはり五月ちゃんの現在の人格形成には零奈さんの存在がとても大きく関わっているようです。

 改めて思いましたが、彼女もまた、“過去”に囚われた人物なのですよね。

 四葉ちゃんと共に『秘密』を共有しているという現状も、ある種必然だったのでしょう。

 過去から解き放つ必要があるのは、四葉ちゃんだけじゃない。

 だからこそ、今後の五月ちゃんのエピソードを楽しみに待ちたいところです。

 

 

 ③修学旅行と、出逢い。

 

 ともあれ、そうして五つ子ちゃんたちの修学旅行は始まります。

 しかし、やはり旅にトラブルは付き物らしく、四葉ちゃんだけが四人とはぐれてしまいました。

 

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 ただ、彼女自身は、自分が皆と一緒にいることにどこか疑問を感じていたようです。

 これは、今週話冒頭にも表れていたように思います。

 

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 理由は…あくまで憶測でしかありませんが、この時すでに、『私は一人だけみんなの足を引っ張っている…』という思いにより、“変わる”必要性を感じ始めていたから、といったところでしょうか。

 きっと、これまでにも①のような、『私のせいで…』なんて思うような出来事は少なくなかったのでしょう。

 だからこそ彼女は、『皆の足を引っ張らないように』と、むしろ『お手本になれるように』と、“変わりたい”という思いを抱いていたのかもしれませんね。

 そして、

 

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 グッと拳を握りしめ、“勇気”を出して、見知らぬ少年に歩み寄った。

 彼女のその“勇気”が、この『五等分の花嫁』という恋物語の“原点”なのだと考えると、非常に感慨深い気持ちになります。

 彼女と少年・風太郎がどのように過ごしたのか…それが明らかになるであろう来週が、今から待ちきれません!

 

 そういったところで、いよいよ今回の締めくくりに入りっていきましょう。

 

 ◎まとめ

 

 さて、今週話の感想を総括すると…

 

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 風太郎と共に過ごした時間を四葉ちゃんがどう思ったのか、めちゃくちゃ気になるって話ですよ!!

 

 彼女との出逢いが風太郎を“救い”、“変えた”ように、四葉ちゃんだって彼と過ごした時間から、たくさんのかけがえのないものを受け取っている筈なのですよね!

 

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 そしてそれは、もしかしたら恋慕に似た想いなのかもしれません。

 というか、むしろそうであってくれ!笑

 

 いずれにしても、この『私と姉妹』編を越えた先の展開では、四葉ちゃんのモノローグも増えていきそうな印象です。

 一花との入れ替わりやマルオが何故あの場にいたのかなど、気になるポイントはまだまだ尽きませんが、まずは来週を楽しみに待ちたいと思います!